ELTツール、EAIツールとの違い
企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)が進む昨今、社内に点在するデータを統合・管理できるツールとして注目されているETLツール。このETLとよく比較されるのが、ELTやEAIです。どちらもデータを取り扱うツールであるため、違いがよくわからないという方もいるのではないでしょうか。
そこでこのページでは、ELTツールとEAIツールの特徴やETLツールとの違い、活躍するシーンについてまとめます。ETLツールについて詳しく理解するために、これらとの違いを知っておきましょう。
ELTツールとは
「ELT」は、「Extract(抽出)」「Load(書き出し)」「Transform(変換)」の3つの頭文字を取った用語です。ETLと基本的に役割は同じなのですが、異なる点はTとLの順番、つまり変換処理の順番と場所が違っているのです。
ETLツールは、データを抽出・変換してからデータベースに格納しますが、ELTツールは抽出したデータをまずデータベース内に保存してから変換処理を行います。そのため、データベースの機能のひとつとして捉えられることも多いです。
ELTツールが活躍するシーン
ELTツールは、データの保存前に変換・加工を行わないことから、ETLツールに比べてデータ転送スピードが早いのが強みです。また、データベースの処理が行えるスキルがあれば扱えるため、なるべく早くデータ連携・管理を進めたいという場合には、ELTツールが活躍するでしょう。
しかし、ELTツールはETLツールに比べて、処理中にデータベースにかける負荷が大きいのが難点。夜間や休日など、通常業務終了後にしか処理を行えない点や、データベースの容量が圧迫されやすい点には注意が必要です。
EAIツールとは
「EAI(Enterprise Application Integration)」とは、企業内にあるさまざまなシステム間でデータやビジネスプロセスを連携させる仕組みを指します。EAIツールはシステム間のデータ連携をスムーズに進めるために用いられるツールで、データのリアルタイム連携で業務効率化を図ることができます。
EAIツールが活躍するシーン
EAIツールは、例えば在庫管理システムに受注数入力→伝票管理システムに反映→見積り金額算出というような、システム間データのリアルタイム連携・処理が必要なシーンで活躍します
ただし、EAIツールで一度に扱えるデータはETLツールに比べると多くないため、大量データをやり取りする必要がある場合はETLツールが向いています。
まとめ:用途別におすすめのETLツールを選ぶべき
ETLツール、ELTツール、EAIツールは、どれもデータを取り扱う共通点はありますが、細かな特徴や活躍するシーンが異なります。それぞれの特徴を理解して、自社にあったツールを導入しましょう。
なおTOPページでは、さまざまなETLツールを比較し、用途別におすすめのETLツールをご紹介しています。自社に合うETLツールがなかなか見つからなくて悩んでいるなら、ぜひチェックしてみてください。
フルマネージドの
国産ETLツール3選
当サイト掲載のELTツールの内、国産かつフルマネージドであり、ETLを主な機能としている3つのツールをピックアップ。それぞれの特徴を紹介しています。また、各システムの導入に向いた企業規模なども記載しています。
直感的な操作、
徹底したサポート体制で、
誰でも使用できる
Reckoner
引用元:Reckoner公式HP(https://reckoner.io/)
料金 | 8万円(税込)/月~ |
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形式 | クラウド(SaaS) |
- プログラムの知識一切不要で、直感的な操作でデータ連携
- 100種以上のデータベースやSaaSアプリケーションと接続可能
- スケジューリング機能やワークフロー監視機能で、データ転送処理などを自動化・高速化させられる
プロのデータエンジニアが
実務に必要なレベルの
転送機能
trocco
引用元:trocco公式HP(https://trocco.io/lp/index.html)
料金 | 11万円(税込)/月~ |
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形式 | クラウド(PaaS) |
- データエンジニアリング領域をカバーし、分析基盤構築・運用をサポート
- プロのデータエンジニアが実務に必要なレベルの転送機能を搭載
- Ruby・Python・Java・JavaScriptなどの言語で処理を記述可能
国内外に
複数拠点を持つ大手企業の
導入実績が多数
Waha! Transformer
引用元:Waha! Transformer公式HP(https://waha-transformer.com/)
料金 | 495万円(税込)/年~ |
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形式 | クラウド(PaaS) |
- 国内においてトップシェアを誇るETLツールで、その導入数は8,000社以上
- 10億件におよぶ大量のデータ処理実績があり、国内外にも拠点をもつ大企業にもマッチする
- 日本語・中国語・英語でのデータ加工処理が可能
【選定条件】
2022年6月10日時点で、「ETLツール」とGoogle検索して表示された25ツールの中から、国産かつ公式HPにフルマネージドの記載があるものの中から、メイン機能がETLである3つのツールを選出。